「万事、副長の処置に任せる」…特攻隊の編成を任された「中間管理職」の指揮官たちの苦悩

「万事、副長の処置に任せる」…特攻隊の編成を任された「中間管理職」の指揮官たちの苦悩

「万事、副長の処置に任せる」…特攻隊の編成を任された「中間管理職」の指揮官たちの苦悩

太平洋戦争末期、日本陸海軍が組織的に行った体当り攻撃「特攻」――これまで、上層部の責任や出撃した隊員のことについては多くの論考がなされているものの、命令を直接部下に伝えなければならなかった航空隊司令、副長、飛行長といった「佐官」クラスの「中間管理職」についてはあまり顧みられてこなかったように思う。海軍の特攻で言えば、軍令部と連合艦隊が作戦方針を決定、それを受けた航空艦隊司令長官が麾下の航空戦隊に具体的な命令を出す。航空戦隊司令官は航空隊に命令を伝達、航空隊司令が直接部下に命令をくだす。特攻隊員に誰を選ぶかを決めるのは航空隊副長、飛行長。出撃するのは飛行隊長、分隊長以下の搭乗員である。――本稿では隊員(搭乗員)に直接命令をくだす立場の「中間管理職」だった軍人の「身の処し方」にスポットを当ててみる。

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